第3章 通常戦闘



どんな世界を舞台にした物語でも、剣をふるい、銃を乱射して戦う戦闘は、物語の華である。
さて、『スターヒーローズ』の戦闘は大きく二つに分けられる。キャラクターどうしが白兵戦で戦う『通常戦闘』と、宇宙船対宇宙船の戦い、『宇宙船戦闘』である。
ここでは、『通常戦闘』のルールについて説明する。


1.隊列

戦闘開始前には、敵味方がそれぞれ隊列を決めることになる。とはいっても、前衛と後衛を決めるだけだが。
なお、隊列は、シナリオ前に決めて、それをずっと通してもかまわない。

さて、戦闘では、互いの前衛が向かい合って戦い、その後方に後衛が控えている、という形になる。

味方後衛 味方前衛 →← 敵前衛 敵後衛


位置によって攻撃に制限がある。
・後衛にいるキャラクターは、レーザーライフルを装備していれば、前衛の敵を攻撃することが可能。
・前衛にいるキャラクターは、同じく前衛にいる相手にのみ通常攻撃ができる。
・超能力は、前衛、後衛、どちらに対しても使うことができる。

また、前衛に誰もいなくなった場合は、自動的に後衛にいるキャラクター全員が前衛に移動する。


2.ラウンド

戦闘では、敏捷の値の高い順に行動する。そして、全員の行動が終わったところで、1ラウンドが終了となる。
なお、1ラウンドは10秒である。
敏捷の値の高い順に行動するとあるが、行動の順番を遅らせるのはかまわない。その場合、『敏捷○○で行動します』、『○○さんの後に行動します』というように、どのタイミングで行動するかを宣言すること。

さて、キャラクターは1ラウンドに次のことができる。
・通常攻撃
・戦闘スキルの使用
・超能力の使用
・アイテムの使用
・武器の交換
・バッドステータス[束縛]の解除
・バッドステータス[毒]、[麻痺]の解除(体力チェック15に成功することが必要)
・他人のバッドステータス[睡眠]の解除
・休憩(MPが1d点だけ回復する)
・前衛から後衛、後衛から前衛への移動(ただし、前衛に自分しかいない場合、後衛に移動することはできない)
・その他10秒でできる行動
・誰かをかばう

※誰かをかばう場合は、その誰かが攻撃された時点で、『かばう』と宣言すること。その攻撃は代わりに自分が受ける。(回避することはできず、必ず命中する) 


3.攻撃の命中判定

攻撃が命中したかどうかは、次の手順で判定する。
なお、ここでは、攻撃する側を攻撃側、攻撃された側を防御側と呼ぶことにする。

手順1 攻撃側の戦闘チェック
攻撃側は戦闘チェックを行う。このとき、ファンブルした場合は達成値0として扱う。

手順2 防御側の敏捷チェック
防御側は敏捷チェックを行う。やはり、ファンブルした場合は達成値0とする。

手順3 達成値を比べる
攻撃側の達成値と防御側の達成値を比べ……
・攻撃側>防御側なら、攻撃は命中したことになる。
・攻撃側<=防御側なら、攻撃は回避されたことになる。

手順4 ダメージの判定
攻撃が命中した場合、攻撃側は攻撃に使った武器の攻撃力の振り方でサイコロを振る。これが『原ダメージ』となる。
その『原ダメージ』から、防御側の防御点を引いたものがダメージとなり、防御側のHPを減らす。
これでHPが0になった者は死んでしまうのだ。

※二刀流での攻撃
『デュエルウェポン』の戦闘スキルを持っていて、両手に武器を持っている場合は、まず右手に持っている武器と、左手に持っている武器の二回分、戦闘チェックを行う。
防御側も、二回分敏捷チェックを行う。そして、もし両手とも命中した場合は、右手と左手の両方の武器の原ダメージを足して原ダメージを計算し、それから防御側の防御点を引いてダメージを求める。

例:
両手にそれぞれ超振動ダガー(攻撃力1d+2)を持ったヒーローAが、防御点3の悪者に攻撃を行った。
ヒーローAの戦闘チェックは、利き手の右手が3d+6で振って達成値は17。左手は2d+6で11だった。悪者のほうは右手の攻撃に対する回避が11、左手の攻撃に対する回避が10で、両方命中した。
ヒーローAは右手と左手それぞれの分ダメージを計算する。その結果、右手が7点、左手が4点だった。この二つを足した11点が原ダメージとなり、これから悪者の防御点3を引いた8点のダメージを悪者に与えることができた。

※連続攻撃
パワーヒーロー、スピードヒーローは、通常攻撃をするときに限り、(レベル÷10)+1回、連続攻撃することができる。例えば、12レベルのPCなら、2回、23レベルなら3回の攻撃をすることができるのだ。


4.戦闘スキル

サイキッカー以外のクラスのPCは、通常攻撃の代わりに戦闘スキルを使うこともできる。
<デュアルウェポン>以外の戦闘スキルは、使うと、その戦闘スキルの消費MPの点数分だけ、MPを消費する。このとき、MPが足りないと、その戦闘スキルは使えないし、MPが0になると気絶してしまうので注意が必要だ。

戦闘スキルの概要はこちらを参照してほしい。

戦闘スキル


5.モブ

敵キャラの中には、通常の敵キャラの他に、モブというものも存在する。
これは、たくさんの数を、一つの敵としてまとめたものだ。
モブの場合は、HPが人数を表している。例えば、HPが20なら、20人いることを表しているわけだ。
また、モブは、残りHPによって攻撃回数が変わる。HPが10ごとに攻撃回数が+1回となるのだ。
つまり、1〜9なら1回、10〜19なら2回、20〜29なら3回となる。

このルールは、スペースオペラのヒーローが、たくさんの敵を次々とまとめて打ち倒していくさまを表現したものだ。



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