第4章 宇宙船戦闘
スペースオペラの戦いの、もう一つのだいご味といえば、宇宙船が飛び交って繰り広げる戦闘だろう。
もちろん、この『スターヒーローズ』でも、それはサポートされている。
ここではその宇宙船同士の戦い、ずばり宇宙船戦闘のルールについて説明する。
1.索敵判定
宇宙は広い。そんな宇宙で戦う場合、まずは敵の位置を割り出しておかなくてはならない。
そこで宇宙船戦闘では、戦闘開始前、索敵判定というものを行う。
敵味方両方の代表が知力チェックを行い、勝ったほうの命中力に+4のボーナスが加わる。
また勝ったほうは、戦闘開始前に、先に攻撃することができる。
2.行動の順番とラウンド
戦闘中は、それぞれの宇宙船の先制値の順に行動し、全ての宇宙船が行動し終わったところで1ラウンド終了となる。
通常戦闘とは違い、宇宙船戦闘の1ラウンドは1分である。
この先制値は、次の式で計算される。
・先制値=宇宙船の先制値+(操縦担当のPCの器用÷5)
例えば、宇宙船の先制値が8、PCの器用が30なら、8+(30÷5)で、先制値は14となる。
さて、それぞれの宇宙船は1ラウンドに次のことができる。
・搭載されている武器で攻撃する
・宇宙船戦闘スキルを使う
一隻の宇宙船に複数のPCが乗り込んでいる場合は、乗っているPCが全員、行動をすることができる。
ただし、何人PCが乗っていようと、一つの武器で攻撃できるのは、一回だけである。
例えば、三人が乗っていても、ビーム主砲で攻撃ができるのは、1ラウンドに1回というわけだ。(他の武器で攻撃するのはOK)
3.位置と突破、離脱
宇宙船戦闘では、通常戦闘とは違い、前衛、後衛の区別はない。
宇宙船が入り乱れて戦ったり、宇宙船が並んで一斉砲撃を行う宇宙船の戦闘では、どこにいても当たる可能性があり、位置は関係ないからだ。
ただ、敵と戦闘に入った場合、それを突破して目的地に移動するには、戦っている敵を全滅させなければならない。ただし、<フロントブレイク>の宇宙船戦闘スキルがあれば、自分たちの船のDPの合計が、敵の船のDPの合計の半分以上であれば、強行突破することができる。その場合、一回、敵からの攻撃を受ける。この攻撃に対しては、回避することはできない(必ず命中する)
一方、戦闘から離脱して引き返す場合、互いの陣営のリーダーの船同士が、(2d+先制値)を比べあい、勝てば離脱することができる。
4.DPと大破、モブ
宇宙船にはDPというものが決められている。これは船の耐久力を表した点数だ。人間のHPと同じと思ってもらえばいい。
ダメージを受けると減っていき、これが0になると、その船は大破してしまい、使えなくなる。大きなドックで修理してもらわなければ、スクラップにするしかなくなるだろう。
そして、これが−10になると……その宇宙船は爆発四散してしまう。当然、中に乗っている者もただではすまないだろう。
DPが−10以下になった場合、中に乗っているキャラクターは、DPが−10を下回っている数×3点のダメージを受ける。例えば、DPが−15になった場合は、−10を5も下回っているので、5×3で15点のダメージを受けてしまうのだ。
また、ダメージを受けて減少したDPは、宇宙船戦闘以外のときに修理することで回復できる。
修理する場合は、器用チェックを行い、その達成値の半分の点数だけ回復できる。
また、大きなドックで修理してもらえば、1日ごとに15点ずつ回復する。ただし、1日ごとに2500クレジットのお金を必要とするが。
さて、敵宇宙船にもモブが存在する。これは、ヒーローたちの宇宙船が、悪人の大艦隊を次々と撃破していく様子を表すものだ。
通常戦闘と同じように、DPが、宇宙船の隻数を表す。例えば、15であれば15隻というわけだ。
また、攻撃回数も、通常戦闘と同じである。
つまり、DPが1〜9なら1回、10〜19なら2回、20〜29なら3回と、(DP÷10)+1回が攻撃回数となる。
5.攻撃判定
さて、攻撃が命中したかどうかは、次の手順で判定する。
ここでは、攻撃したほうを攻撃側、攻撃されたほうを防御側と呼称する。
なお、攻撃の判定と回避の判定を、両方とも一人のPCがしなければいけない、というルールはない。
PC1が砲手で攻撃の判定担当、PC2が操縦士で回避の判定担当、というように、二人のPCで判定を分担するというのも面白いだろう。
手順1 攻撃側の判定
攻撃側は知力チェックを行い、達成値に発射する武器の命中値を加える。これが命中力となる。
なおファンブルした場合、命中力は0として扱う。
手順2 防御側の判定
防御側は器用チェックを行い、達成値に船の機動値を加える。これが回避力となる。
なおファンブルした場合、やはり回避力は0として扱う。
手順3 命中力と回避力を比べる
命中力と回避力を比べて……
命中力>回避力なら、攻撃は命中したことになる。
命中力<=回避力なら、攻撃は回避されたことになる。
手順4 ダメージ
攻撃が命中した場合、攻撃側は使った武器の攻撃力でサイコロを振り、目を合計する。これが『原ダメージ』となる。
これから、防御側の装甲点を引いたものがダメージとなり、防御側のDPを減らす。
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